医療事務の仕事

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医療事務の資格の種類

医療事務の資格の種類は、5つほどあります。そのどれも、医療機関には必要なものです。ですから、どの資格を持っていても、医療機関で働くことが出来ます。

メディカルクラークと呼ばれ、診療報酬請求業務や受付業務、会計業務、オペレーター業務などをするための医療事務技能審査試験は、日本医療教育財団が認定している医療事務の資格で、通信講座などでも取れる資格の種類のひとつです。更に、診療報酬請求事務能力認定試験は、日本医療保険事務協会が認定しているもので、受験資格がなく、独学で取得可能です。そのほかに、保険請求事務技能検定試験では、日本医療事務協会主催の認定資格で、レセプトの作成が実技試験であり、医療保険制度や診療報酬などの知識を学科試験としています。

こうした診療報酬請求業務などの認定試験のほかに、医療事務の資格の種類には、医療秘書技能検定試験、ケアクラーク技能認定試験という、医療をサポートする技能を認定する種類の医療事務の資格があります。医療秘書技能検定試験は、医療秘書教育全国協議会が主催する種類の医療事務の資格で、診療報酬請求業務のほか、医学知識や医療現場の事務職員に必要な総合的能力を認定する種類の医療事務の資格です。ケアクラークは、介護報酬業務の技能認定試験で、介護施設などで必要とされる事務業務の資格を取得するための種類の医療事務です。

医療事務の仕事

医療事務の仕事は、病院や歯科医院、調剤薬局、介護施設や介護サービスを提供する会社などの医療機関で、受付業務や会計業務、患者への応対などをします。

医療事務の本来の仕事は、レセプトと呼ばれる、診療報酬請求明細書の作成や保険証の確認のほか、初診と再診の手続き、診察券の発行、カルテの医療情報をパソコンに入力することも、医療事務の仕事です。しかし、それだけではありません。

医療事務の仕事は、病棟クラークとしての業務もあります。病棟クラークとは、ナースステーションで看護士たちと共に常駐し、医師や看護士のスケジュールを作成し管理するものです。しかしこれは、病院よって違うかもしれません。また、医療秘書としての仕事も、医療事務がしなければならない場合があります。医療秘書は、スケジュールの管理から電話応対、カルテやレセプトの管理などがあり、医療事務はそうした仕事をこなすために、パソコンや医療に関する法律、医療用語などのスキルが求められます。
また、各々の医療機関で医療事務の仕事は異なります。歯科医院では、医療事務は歯科助手も兼ねる場合が殆どです。調剤薬局の場合には、受付業務や会計業務などが主となってくるでしょう。そして、介護施設や介護サービスの会社では、医療事務の仕事のほかに、介護のサポートをしなければならない所もあるそうです。ですから、本来はデスクワークの医療事務ですが、体力も必要になってくる場合もあるという事を知っておくと良いでしょう。

医療事務の求人情報

医療事務の資格を取って、働き先を見つける為には、求人情報を得なければなりません。医療事務の求人情報は、地域によっては、あまり公に出されないこともあるそうです。ですから、自分の足で医療機関に出向いて、直接訪ねるのも良い方法と言えるでしょう。また、新聞の広告チラシに新しい病院が出来たという案内などには、そこで働くスタッフを求人していることもあるので、そうした情報を見逃さないようにするのも、医療事務の仕事を探すのには大切な事です。

医療事務の求人の頻度は、主要都市と地方とでも違うかもしれません。当然、情報の公示の仕方も違うでしょう。主要都市では、人が多いということから、病院も多く、そして規模も大きいところが多いと考えられます。そうなると、人手は何としても確保したいものとなるでしょう。ですから、患者に対応する医療事務も、自ずと求人情報が出てくると考えられます。しかし地方では、人の数に合わせて医者の数も減少していきます。今、地方で起こっている医師不足です。そうなると、病院を経営していくのも困難になってしまいます。医療事務の求人情報も少ないでしょう。つまり、自分が住んでいる地域の医療機関が、どういった状態なのかを把握する事も大切なのです。

もし、医療事務の仕事の為なら離れていても構わないと思うならば、主要都市の医療機関を探す事が賢明かもしれません。そういった場所の求人情報は、頻繁に色々な媒体を通してされる事が多いのです。求人雑誌や転職サイト、医療事務専門の求人情報ネットもあります。医療事務として働きたいと考えるならば、そういった求人情報から探す必要もあるのではないでしょうか。

バイトで医療事務の仕事をする

医療事務の資格を取って、ある程度自分の時間を有効に使いたいという場合には、バイトで働くのも良いかもしれません。バイトは、正社員や派遣と違って、時間に融通が利きます。自分が希望している時間、あるいは、医療事務を募集している医療機関の人手不足になる時間帯に、バイトは働く事が出来ます。ですから、フルタイムで働かなければならないことは少ないでしょう。

しかし、バイトとして医療事務の仕事をする場合には、雑用が多いようです。正社員の補佐的仕事が多く、医療事務のスキルを活かせる仕事をさせて貰う事は難しいかもしれません。バイトとしての仕事は、受付と医療事務を兼ねる場合が多いとの事です。

医療事務のバイトの募集は、介護施設や介護サービス会社でよくされているようです。介護施設や介護サービスは、高齢化社会である為に、益々必要とされてきています。それに伴い、施設やサービスを提供する会社も増えてくるでしょう。そういった場合に、人件費や経営の面から、恐らくバイトを雇う所も増えてくるでしょう。そういった現場で、医療事務は必要とされてきます。医療事務の資格を取ってすぐ働きたいと思う人は、こういった場所から探してみるのも良いのではないでしょうか。

このように、バイトとして雇用され、医療事務の仕事をすることは、正社員や派遣として働くよりも、時間的に拘束される事も少ない為、自分の時間を有効に使え、また、募集も多くされている事が多いことから、バイトの医療事務は見つけ易いと言えるのではないでしょうか。

正社員として医療事務の仕事をする

正社員として医療事務の仕事をしたいと考えた場合、小規模の病院では難しいかもしれません。小規模の病院では、人件費の問題からパートで働く人の方が多いと考えられます。ですから、正社員として医療事務の仕事をしたい場合には、大きな病院へ就職することが良いでしょう。しかし、正社員として働く為には、それなりのコネが必要なようです。学校の紹介や病院に知り合いがいるなどのコネがなければ、医療事務の正社員として働くことは難しいでしょう。

医療事務として正社員となると、各々の医療機関で違いますが、相場としては、朝8時、9時から仕事が始まって、夜7頃までフルタイムで働く事になります。正社員ですから、医療事務でも厚生年金などの保険に加入できる場合もありますが、それも各々の医療機関で違うそうです。病院によっては、医療事務は正社員として働いていても、厚生年金などに加入出来ない場合もあるそうです。そうなると、労災保険や雇用保険なども適用されない場合があり、仕事中の事故も自己負担で治療しなければならない事もあるそうですから、医療事務として正社員という立場で働いていても、国民年金に加入しなければならない場合もある事を知っておく必要があるかもしれません。

また、正社員になると、残業も当然あるそうです。医療事務の仕事は、診療保険請求明細書を作成するなど、デスクワークが主ですが、雑用もしなければならないそうです。ですから、医療事務としての仕事が終わっても、他の仕事で残業を頼まれる事もあるそうですし、中には週休2日が貰えないところもあるそうなので、正社員として働く前に行きたいと考えている医療機関の雇用条件を調べるのも必要なのかもしれません。

医療事務として就職する

医療事務として就職する場所には、歯科医院と病院と調剤薬局などの医療機関があります。歯科医院で医療事務として就職するには、歯科助手としての役割を兼ねなくてはならない場合が多いようなので、医療事務だけでなく歯科衛生士の資格を持っていると、就職にはより有利になるでしょう。しかし、歯科医院の仕事には歯科助手というものがあり、これは資格がなくても出来る仕事とされていますので、医療事務の資格だけでも歯科医院へ就職することは可能です。その際の医療事務には、歯科医療事務管理士の資格となります。

病院で医療事務として就職したいと考えている場合には、まず、医科の医療事務管理士の資格になります。就職の際の雇用形態には、大きな病院と小規模の病院とで違うと思いますが、大きな病院では、正職員と派遣とパートという雇用形態があるようです。仕事をする為には希望を通したいところですが、現在では医療事務の資格保有者も増えている事と、資格がなくても医療事務として就職して働けることから、正職員として働きたいと思っていても難しいようです。自分の行こうとしている地域の病院が、どういった募集の仕方をしているのかを調べて、医療事務としての就職の雇用形態を考える方が良いと言えるのかもしれません。

その他、調剤薬局で医療事務として就職する方法もあります。そして、介護施設や介護サービス会社へ医療事務として就職する方法もあります。介護は高齢化に伴ってこれから増えていくことが考えられますから、募集も増えるかもしれません。その際の資格には、ケアクラーク技能認定試験となります。

転職に医療事務を選ぶ

医療事務の資格を取って、転職しようと考えている場合には、まず、転職サイトなどの情報を得ることが必要ではないでしょうか。医療事務の場合、地域によっては公に募集案内が出されないこともあるそうなので、転職をすることを決めた時には、医療事務の資格を取る前に、自分の地域では医療事務の募集が頻繁にされているのかなどをチェックしておくことも転職をするのに必要だと思われます。

そういった下準備を経て、医療事務の資格を取って、転職先を本格的に探すことになる訳ですが、転職するにもコネがあると有利だそうです。大きな病院では、結婚や出産のために退職する事があると、人手が足りなくため募集することもあるようです。また、講座を受けた会社が派遣登録をしている場合には、大きな病院への紹介が多いようですので、そういった募集の情報を利用すれば、医療事務として大きな病院へ転職することが出来る可能性があるかもしれません。

医療事務は、女性が圧倒的に多く働いている職業です。結婚や出産に際して退職を余儀なくされますが、医療事務は一生物の資格ですから、仮にそういった状況で一度退職しても、落ち着いたらまた始められる仕事でもあるのです。そういった意味では、転職には向いている資格と言えるのかもしれません。しかし、募集の数や状況を考えると、すぐ始められる仕事とは言い難いでしょう。そして、医療事務は、収入面においても、仕事内容に比べて安いと言われているので、転職する際には、収入面も考える必要がありそうです。

医療事務の仕事を派遣で働く

医療事務の仕事をするのに、派遣として働く方法があります。派遣として医療事務の仕事をするには、派遣会社に登録することが必要です。また、医療事務の勉強に、講座を開講している会社を利用していた場合には、その会社が派遣登録のサービスをしている場合もありますから、利用すると良いと思います。しかし、派遣の登録制を利用する際にも、講座の運営をしている会社の登録制を利用する場合にも、自分に合った場所が確実に見つかるとは限りません。また、派遣の会社や講座運営会社はコネという部分がありますから、紹介してもらった病院や歯科医院を、自分に合わないからと短期で辞めるのも難しいものです。けれど、医療事務の仕事を自分で探すのは難しいのも現状のようです。募集があまり公にされないこともあるため、派遣のような紹介がないと、医療事務としてすぐ働くことは難しいとされています。

医療事務の仕事を派遣として採用された場合、その仕事内容は、ほとんどが正職員の補助だそうです。また、補助といっても仕事はたくさんあるため、体力的にもハードですが、その時給は正職員よりも安いもので、そういった理由から、歩に合わないと感じる人も多いようです。

そういったことから、医療事務という同じ仕事をしている中でも、待遇から収入まで、正職員と派遣とでは温度差があるのが現状のようです。

医療事務の収入

医療事務として働いた場合の収入は、勤め先の医療機関やその規模によっても違います。また、医療事務としての雇用形態、正職員なのか、非常勤や派遣としての採用なのか、パートとして働いているのかで収入も違います。ですから、一概にこうだというものはありません。

医療事務としての収入は、相場で言うと、医療事務として常勤で働いている場合には、固定給で18万円前後。非常勤や派遣として働いている場合には、時給として給与が払われ、1000円から1300円となっています。しかし、地域によってはこの相場よりもかなり安い収入しか得られない場合もありますから、目安にしかすぎません。更に、医療事務という仕事は、実際の現場ではあまり優遇されないようです。医療事務という仕事は、資格がなくても出来る仕事とされている場合が多いのが現状のようです。ですから、資格がなくても採用されるし、採用され、雇用形態が同じならば、医療事務の資格を持っている人も、持っていない人もその収入は同じだそうです。そのことを考えると、医療事務という資格をとっている人からすれば、安い収入と感じるかもしれません。

また、医療事務という仕事は、その収入に比べるととてもハードだそうです。そして、患者と接し、会話するのも医療事務の仕事です。ですから、ビジネスマナーも身に付けておかなければなりません。そういった意味でも、医療事務の仕事は、その収入に見合ったものとは言い難いようです。

歯科で医療事務として働く

医療事務には、歯科と病院とがあります。歯科医院で働く場合には、歯科の医療事務の知識が必要となるのです。

歯科での医療事務の仕事は、受付業務、会計業務、歯科診療を行う医師のサポートを行う業務などがあります。また、歯科で医療事務として働く場合の資格は、歯科医療事務管理士という資格になります。その中には、メディカルクラークと呼ばれる、医療事務技能審査試験を歯科で取得する必要があります。また、診療報酬請求事務能力認定試験、医療事務管理士技能認定試験、医療保険請求事務者という資格を、歯科の分野で取得する必要があります。そうして、歯科で医療事務として働くための知識を有したことになります。

歯科で医療事務として働く場合には、規模が小さい場合が多いので、医療事務としてだけ働くことは少ないといいます。歯科医院では、診療室の歯科助手と医療事務を兼任して働くことが多いからです。ですから、歯科の採用も、医療事務としての採用ではなく、歯科助手としての採用が多いようです。ですから、歯科医院で働きたいと考える場合には、医療事務としての知識だけでなく、歯科衛生士や歯科助手の知識もあると、採用され易いでしょう。

医療事務や歯科助手という仕事は、資格がなくても現場で働きながら学べます。しかし、知識をつけてから行けば、即戦力として働くことが出来ます。そういった意味で、歯科医院で働こうと考えているのならば、歯科で医療事務を学ぶことが必要ではないでしょうか。